リエパーヤから

平成24年12月17日
 リガから東に車で3時間。リトアニアの国境パランガの町から北に1時間。ここはバルト海に面した都市リエパーヤ。私はこの都市に住んでいます。リエパーヤの中心部の建物はリガ同様、アール・ヌーヴォー調の建物が多く、非常に美しい都市です。この港湾都市は1905年、日露戦争の際バルチック艦隊が出航した港湾都市として知られています。旧ソ連時代、リエパーヤはソ連の中で高い技術力、適した場所、そして機密性が優れていた港湾都市と言われ、多くの原子力潜水艦なども出入りしていたそうです。現在はラトビアの独立と共に軍事色は薄れて、軍事関係者の多くはロシアに帰国したそうですが、現在でも多くのロシア人が此処に住んでいます。リエパーヤの郊外を少し歩いてみると、現在では廃墟と化していますが多くの軍事施設跡を今でも見ることができます。この郊外を歩いていると、とても美しいロシア正教会、聖ニコライ正教会が見えてきます。この聖ニコライ正教会は1900から3年の月日を掛けて建設した17世紀調のスタイルでラトビアで一番大きな正教会の建物です。過去にロシア皇帝もこの教会を訪れたことがあるそうです。最近ロシア人の方の寄付により、屋根の修復がおこなわれ、現在では金色に輝く美しい屋根を見ることが出来ます。
 
聖ニコライ正教会
聖ニコライ正教会

 夏でも涼しいラトビアでも夏になると、バルト海の浜辺は海水浴に訪れた人や海の家で賑やかになります。リエパーヤの浜辺は1860年頃からとても人気があったそうです。リエパーヤでは夏に大きなビーチフェスティバルが毎年開催されます。このフェスティバルでは世界中のミュージシャンが朝方まで演奏を楽しませてれます。このフェスティバルの日になるとラトビア、エストニア、リトアニア、その他のたくさんの国からフェスティバルに訪れた方でリエパーヤは賑やかになります。
 
バルト海
バルト海

 バルト海と言えば琥珀。リエパーヤの中心部で琥珀が沢山詰められた砂時計を見ることが出来ます。琥珀は何処で見つける事が出来るか知っていますか?リエパーヤの白い砂浜を探索してみると、渚に天然の琥珀の見つける事ができます。リエパーヤの人達は浜辺を散歩しながら琥珀を探したりしています。リエパーヤを訪れるならバルト海で宝石探しをしてみて下さい。
 ラトビアでもオーロラを見ることが出来るのを知っていますか?冬にラトビアを訪れる機会があれば夜空を見上げてみて下さい。北欧やカナダほど頻繁に見ることが出来るわけではありませんが、運が良ければ夜空に広がるオーロラを見ることが出来るかもしれません。

 
リエパーヤ
リエパーヤ

 こんなリエパーヤに私は住んでいます。ラトビアにいらっしゃるなら是非リエパーヤも訪ねて下さい。

 素敵な思い出になると思います。

 (リエパーヤ在住 飯島さん)